【注文住宅】自然素材の家とは?メリットデメリットをあわせて紹介

漆喰や無垢材などを使った自然素材の家は、化学物質を含まないためアレルギーなどが起きにくく、健康的な暮らしを目指せるのが魅力です。

「家を建てるなら、ぜひ自然素材を使いたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。しかし一方で、どのような素材を使えばいいのか、手入れが大変だったり、費用が高額になったりしないかなど、不安もあるかもしれません。

そこで、この記事では、自然素材の種類と特徴、メリット、デメリット、実際の施工事例など、自然素材の家について紹介します。将来、自然素材を使った注文住宅を建てたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

自然素材の家とは?

ひとくちに「自然素材の家」といっても明確な定義は存在せず、人によってイメージはさまざまです。ただ、一般的には、化学物質が含まれる建材を避け、無垢材や漆喰など自然由来の素材のみで建てた家を指す場合が多くなっています。

 

自然素材の種類

自然素材の家では、化学物質や化学建材などを使わない、自然由来の素材が使用されます。自然素材の家で使われる建材の種類は主に次の4つです。

  • 無垢材
  • 漆喰
  • 珪藻土
  • 天然リノリウム

自然素材の家で使われる素材について、それぞれの特徴やメリット、デメリットなどを紹介します。

 

無垢材

無垢材とは、天然の原木を切り出して、一枚板などの使いやすい形状に加工した木材です。肌触りが良いため床材として使用されるケースが多く、時間が経つと色味が変化して独特の味が出てきます。

また、調湿機能に優れ、湿気によるカビや乾燥を防ぐほか、精油によってダニの発生を抑えたり、空気を清浄に保ったりする効果があるのもメリットです。木材特有の香りからは、リラックス効果も期待できます。

デメリットは、湿度による変化で歪みや変形、割れなどが生じる点や天然素材のため色などにバラツキがある点です。

 

漆喰

漆喰は、消石灰(水酸化カルシウム)を主な原料に、水やつなぎの糊、スサなどを加えて作られる自然素材です。壁用の建材としてよく使用され、長い年月をかけて空気中の二酸化炭素を吸収し、ゆっくり固まっていく性質をもっているため「呼吸する壁」とも呼ばれます。

漆喰は調湿機能が高く湿気や乾燥を防いでくれる上、燃えにくく防火性も備えているのが特徴です。また、時間をかけて固まっていくため、見た目の劣化が少ないのもメリット。

しかし、塗るのには手間がかかり、工期が長く費用が高額になりがちです。また、塗ってからひび割れが起こりやすいのもデメリットといえます。

 

珪藻土

珪藻とはプランクトンの意味で、珪藻土は化石化した植物プランクトンを原料とする土の自然素材です。珪藻土は、優れた調湿機能と脱臭効果をもっており、主に壁用の塗料として使われます。

さらに、防火性が高く、内部に小さな穴がいくつも空いているため防音性に優れているのもメリット。空気中の臭いを吸着して脱臭・消臭する効果ももっており、ペットを飼っている方にもおすすめです。ただ、デメリットとして、乾燥するとひび割れを起こす恐れがあります。

 

天然リノリウム

天然リノリウムは、亜麻仁油やコルク粉、石灰岩、木粉、松樹脂、天然色素などを混ぜて作る天然素材です。主に床材として使用されており、亜麻仁油には抗菌作用があるため、有害物質が出ない建材として近年注目を集めています。

天然リノリウムは、丈夫で耐久性があり、傷や凹みがつきにくく、発火温度が高いため燃えにくい素材です。静電気が発生しにくいため埃が立たず、掃除の負担が少なくなるのもメリット。滑りにくい素材のため、子ども部屋などにもおすすめです。

デメリットは、亜麻仁油特有の油っぽい臭いがするのと、アルカリ性洗剤や紫外線に弱い点にも注意が必要です。

 

自然素材の家のメリット

天然由来の建材を積極的に使用した自然素材の家には、さまざまなメリットがあります。自然素材の家で暮らす主なメリットは次の2つです。

  • 健康的な暮らしを目指せる
  • 自然素材の良さを感じられる

ここからは、自然素材の家がもつメリットについて紹介していきます。

 

健康的な暮らしを目指せる

化学物質を含まない自然素材の家に住めば、健康的な暮らしを目指せるようになります。アレルギーやシックハウス症候群などの問題を引き起こす化学物質を発生させないのは自然素材がもっている大きな利点です。

また、自然素材には調湿・抗菌などの作用もあるため、化学物質と同様に、アレルゲンといわれるダニやカビを防止する効果ももっています。

最近では、子どもの喘息やアトピーなどを心配して、自然素材の家を検討する方も少なくはありません。アレルギーなどに悩む方にとっては有力な選択肢の1つといえるでしょう。

 

自然素材の良さを感じられる

化学物質を出さないだけでなく、種類ごとに調湿性や蓄熱性、防火性、消臭性など、多様な機能を備えているのも自然素材の大きな魅力です。

自然素材の家では、機能に応じた建材の使い分けもできます。例えば、肌触りが良い無垢材は、素足でも膝に負担がかかりにくくなるため床材に、珪藻土や漆喰のように消臭効果のある素材なら、料理の際に臭いが気になりにくいため台所などに使用するのが良いでしょう。

素材のもつさまざまな機能性を享受できるのも自然素材の家ならではのメリットといえます。

 

自然素材の家のデメリット

多くのメリットをもつ自然素材の家ですが、反対にデメリットも存在します。自然素材の家で生じるデメリットは、主に次の2つです。

  • 費用が高くなる可能性がある
  • 手入れや経年変化を楽しめるか

続いては、自然素材の家がもつデメリットについてみていきましょう。

 

費用が高くなる可能性がある

自然素材の家にすると、通常の家と比べて、施工費用が高くなる可能性があります。自然素材は、基本的に材料費が高めで、施工に手間がかかるため、工費が割高になりやすい建材です。通常の素材を使う場合と比べて、2~3割程度のコスト上昇は考えておく必要があるでしょう。

ただ、漆喰や天然リノリウムように耐久性が高く、長持ちする素材も多いため、初期費用は高くてもメンテナンス費を抑えられるケースもあります。自然素材を選ぶ場合は、維持費なども考慮するようにしましょう。

 

手入れや経年変化を楽しめるか

自然素材の家を建てるなら、手入れや経年変化を楽しめるかどうかも大切です。自然素材は、傷がつきやすかったり、掃除がしにくかったりと手入れに手間がかかるデメリットがあります。

また、例えば無垢材なら、湿度によって膨張や収縮が起こり、反りや割れが生じる場合があるなど、経年変化もつきものです。自然素材の家に住むなら、手入れや管理の手間を面倒がらず、少しの傷などの経年変化は劣化と思わず味として楽しむ気持ちが必要といえるでしょう。

 

まとめ

自然素材の家は、化学物質を含まず健康的な生活を目指せるだけでなく、調湿性や防火性など素材のもつさまざまな機能を活かした家づくりができるメリットもあります。日本の伝統的な和のデザインとも相性が良く、おしゃれな注文住宅を建てるのにも向いているでしょう。

 

ノーブルホームが手がける新ブランド「粋(sui)」では、和に精通するプロフェッショナルとして、自然素材と日本古来の美意識や感性を組み合わせた家づくりを提案しています。茨城県の注文住宅で自然素材の家に興味のある方は、ぜひノーブルホーム粋(sui)に家づくりをご相談ください