角地は危ない要素・メリットが共存|角地の後悔しない選び方、住み心地の良い家づくり、風水の吉凶も解説

※本コラムは、広く一般的な情報提供を目的としており、弊社のサービスに限らず、多くの方にとって役立つ内容を意識して執筆しています。
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角地の購入を検討中で、「家から子どもが飛び出したら危ないなどの心配もあるけど、日当たりなどメリットもある...」とお悩みの方がいらっしゃるのではないでしょうか。
角地には特有の住み心地や建築制限などがあるため、特徴を把握したうえで、ご家族の暮らしやすさを判断する必要があります。
今回は、茨城県全域で土地の開発・分譲・販売も手掛けている『ノーブルホーム粋(SUI)』が、角地の購入を検討する際に知っておいて頂きたい特徴を、わかりやすく解説します。
安心して暮らせる快適なマイホームを完成させるために、ぜひ最後までごらんください。
角地は危ない要素とメリットが共存

はじめに、角地特有の「子どもが飛び出したら危ない」などのデメリット、「日当たりが良い」などのメリット、どちらも確認しましょう。
角地の「子どもが飛び出したら危ない」などのデメリット
角地のデメリットは、以下のとおりです。
- 土地面積に余裕がない場合、玄関と道路が近いためお子さまやペットの飛び出しが危ない
- 外から不在がわかりやすい家づくりをすると、防犯面で危ない
- 土地に隣接する道路や歩道が整備されていない場合は、車が家スレスレを走行するので危ない
- 外構のつくり方によっては、通行人が土地内に入って通行する可能性がある
- 土地の方角によっては、日当たりが良すぎて室内が暑くなりやすい・外装が紫外線で劣化しやすい
- 家の外装・外干しの洗濯物が排気ガスで汚れやすい
- 窓を開けると、排気ガスが室内に侵入する
- 住宅性能によっては、車の走行音・通行人の声など、外の様子が気になる
- 車の交通量・人の通行量が多い道路に面している場合は、駐車場へ車の入出庫をしづらい
- 外からの視線を遮る工夫が必要で、希望の外観・間取りが実現しないケースがある
- 建築制限が多いため、希望の間取りや外構が実現しないケースがある
角地の建築制限は、のちほど「角地特有の建築制限を理解した上で購入」でわかりやすく解説します。
また、上記のような角地のデメリットは新築時の工夫で取り除けるため、のちほど「角地の危ない要素を取り除いて住み心地の良い家を建てる方法」で、具体的な対策を紹介します。
角地のメリット

角地には、特有のメリットもたくさんあります。
- 日当たり・風通しが良い間取りをつくりやすい
- 2面に建築物が隣接しないため、景観が良く開放感のある間取りをつくりやすい
- 周辺の道路状況によっては、2方向から車の入出庫が可能な駐車場をつくれる
- 土地の方角や周辺建物の状況によっては、太陽光発電の発電量が多い
- 災害時の避難経路を複数確保する間取りが可能
- 間取りの工夫で、楽器演奏などの音を気兼ねなく出せる
- 常に通行人などの目があるため、侵入されづらい
- 外壁の2面が露出するので、こだわりの外観デザインを主張できる&高級感のある外観デザインを実現しやすい
- 店舗兼住宅・賃貸併用住宅を有利な条件で建築できる
- 外壁や塀を貸看板スペースとすることも可能
- 住宅建築時に有利な建築制限がある
- 多くのメリットがあるため、資産価値が高い&売却時に買い手がつきやすい
角地のデメリットを多く取り除くほど、角地特有のメリットをフル活用した暮らしを実現できます。
そこで次に、角地を購入を判断する際に、後悔を防ぐためのポイントも紹介します。
角地を購入後に後悔しない3つのポイント

角地購入後に後悔しないために、以下のポイントをご確認ください。
- ご家族構成・ライフスタイルに応じた建築プラン・外構プラン・資金配分を検討
- 角地特有の建築制限を理解した上で購入
- 周辺環境をよく調べてから購入
角地の購入判断に役立つように、わかりやすく解説します。
ご家族構成・ライフスタイルに応じた建築プラン・外構プラン・資金配分を検討
「お子さまやペットの飛び出しが危ない」「車の入出庫をしづらい」などのデメリットは、駐車場・庭・玄関アプローチの配置を工夫することで、取り除けます。
- 道路・歩道側に駐車場・庭・玄関アプローチを配置して、道路・歩道と家の一定距離を確保する
- 車の交通量が少ない道路側に駐車場を配置 など
土地面積や地盤などの関係で道路・歩道側に家を建築する必要がある場合は、以下の工夫でデメリットを取り除きましょう。
- 道路・歩道側に塀・フェンス・植栽を設置
- 玄関の配置を工夫 など
また、角地は土地の2面or3面に上記のような外構工事が必要で、外構工事は意外と高額な点にも注意が必要です。
外構工事の内容によっては100万円以上となるケースも珍しくないため、ぜひ建築プラン・外構プランは同時進行で検討してください。
施工業者へ総予算を明確に伝えて、家づくりの初期段階から計画的に資金配分をすることが大切です。
角地特有の建築制限を理解した上で購入

角地には、以下のうちいくつかの建築制限が付随しているのが一般的です。
家の建築プランに影響する制限なので、前もって「法令等の範囲内で建築プランを組み立てる必要がある」と念頭に置いたうえで、角地の購入を検討しましょう。
建築制限 | 概要 |
---|---|
隅切り | 2つの道路が交わる箇所を、二等辺三角形(1辺2m)の空地にする必要がある (建築基準法・条例で定められていて、隅切りの条件が違う場合もある) |
セットバック | 土地に接する道路幅が4m未満の場合に、4m以上となるように土地を後退させる必要がある |
日影規制・斜線制限 | 土地に接する道路・隣接する土地の日照を確保するために、建物の高さに制限がある |
駐車禁止 | ・交差点や道路の曲がり角から5m以内 ・横断歩道や自転車横断帯の前後5m以内 ・バス停の停留所から10m以内 ・消火栓・消防用防火水槽などから5m以内 |
建ぺい率の特例 (有利な建築制限) |
通常の土地よりも10〜20%高くなる |
〈参考〉
・隅切り、セットバック:建築基準法 第四十六条をもとに、各自治体が定めた条例
・日影規制・斜線制限:建築基準法 第五十六条
・駐車禁止:道路交通法 第四十四条、第四十五条
ただし、上記の表で紹介したのは大まかな内容で、購入したい角地に付随している詳細な建築制限は、土地ごとに確認する必要があります。
建築制限の詳細は、家の建築を依頼する施工業者などの専門家へご相談ください。
茨城県でマイホームのための土地をお探しの方は、ノーブルホーム粋(SUI)へお問い合わせください。
土地探しの段階からご家族をサポートしていて、豊富な社有地の中からご希望の土地を提案することも可能です。
周辺環境をよく調べたうえで購入

マイホームの住み心地は周辺環境に大きく左右されるため、角地を購入する場合には、周辺環境も前もって確認しましょう。
特に以下のような土地は、「ご家族がストレスを感じずに暮らせるか」をよく検討する必要があります。
- 学校が近くにある場合は、特定の時間の朝夕の車の交通量・人の通行量が多い
- 近くに商業施設・繁華街・駅がある場合は、早朝・深夜も人の通行量が多い
- 幹線道路に隣接する土地は、大型車両の通行時に振動を感じることがある
- 近くに救急病院がある場合は、早朝・深夜でも救急車のサイレン音が聞こえる
- 隣接する道路が大雨の際に頻繁に冠水する場合、敷地内も浸水の可能性がある など
周辺環境への耐性は人それぞれです。
ご家族全員が「心地よく暮らせるかどうか」を大切にして、土地選びをしていただけると幸いです。
角地の危ない要素を取り除いて住み心地の良い家を建てる方法

次に、角地に住み心地の良い家を建てる具体的な方法も紹介します。
- 方角に応じた家づくりのプランが重要
- 角地特有の環境に応じて住宅性能を整える
- ご家族が安心して暮らせる間取りを作成する
- 「お子さまの飛び出し」「車・通行人の侵入」両方を防止する外構プランを検討
土地の方角に応じた家づくりのプランが重要
角地に建つ家は、土地の方角に応じて住環境が大きく変化します。
方角 | 住環境 |
---|---|
道路が南東の角地 | 朝から昼ごろにかけて日当たりが良い |
道路が南西の角地 | 昼から夕方にかけて日当たりがよく、日照時間が長い |
道路が北東の角地 | 午前中のみ日当たりが良い |
道路が北西の角地 | 夕方のみ日当たりが良い |
日当たりが良いと、冬は暖かく明るい室内環境が心地良いのですが、夏は暑くて室内でも紫外線が気になりますよね。
どの方角にもメリット・デメリットがあるため、次に紹介する「住宅性能を整える方法」をぜひご確認ください。
角地特有の住環境に応じて住宅性能を整える

角地特有の住環境を心地良いものにするために、住宅性能を整えてください。
- 遮熱性の高い外壁・窓を採用:日当たりが良すぎる箇所の、日射熱の侵入を遮る
- 軒を深くする:日射熱の侵入を遮り、紫外線による外壁の劣化も抑える
- 高断熱・高気密を目指す:快適な室温を維持
- 耐久性の高い外装材を採用:紫外線による外装の劣化を抑える
- メンテナンス性の高い外装材を採用:排気ガスで外装が汚れても洗浄等をしやすい
- 空気清浄機能を備えた第一種換気システムを採用:給気の際に屋外の汚染物質を取り除き、窓を頻繁に開けなくても新鮮な空気が循環する家にする
- 遮音性の高い外壁材・内装材を採用:車の走行音・通行人の声などの外の音を遮る
- 防犯性の強化:外からの視線を遮る間取りの工夫、侵入されづらい玄関ドア・窓を採用など
外から見えない家の事例を、こちらの記事で確認できます。
〈関連ページ〉外から見えない家・庭の外観事例(平屋・2階建て)|カーテンなしで外からの視線を遮る方法、注意点を解説
ご家族が安心して暮らせる間取りを作成する
以下のような間取りアイデアを角地での家づくりに取り入れることで、快適な住み心地をつくり出せます。
- 間取りにランドリールームを取り入れると、外からの視線も排気ガスも気にならない
- 住宅形状をコの字型・ロの字型にして中庭を設けると、外からの視線を気にせずに屋外空間で過ごせる
- 寝室・浴室などのプライベート空間を、土地の奥に配置する
- 収納スペースのような居室以外のスペースを、道路側に配置する
- 玄関ドアを開放した際に外から室内が見えない間取りにする
- 窓の配置を工夫して、外からの視線を遮りながら採光・通風も確保する
- 車の交通量・人の通行量の多い方角は、窓を設置しないor窓の位置を工夫(高窓・地窓など) など
地窓・高窓の事例を、こちらの記事で確認できます。
〈関連ページ〉地窓の魅力とデメリット、後悔しない選び方|玄関などの設置事例、目隠しアイデア・防犯対など解説
「お子さまの飛び出し」「車・通行人の侵入」両方を防止する外構プランを検討

角地の外構プランに以下のような工夫を取り入れて、ご家族の安全で快適な暮らしを守りましょう。
- 敷地と歩道・道路を明確にゾーニングするために、境界線に塀・フェンス・植栽などを設置
- 室内から玄関ドアを開けた正面に、壁や格子などを設ける(玄関ポーチ)
- オートクローズ機能を備えた門扉を設置する
- 車・人が侵入しそうな位置に駐車場を配置する場合は、駐車場に車止め・ボラードなどを設置する
また、角地の住宅は人の視線に触れることが多いため、防犯性を高めるために、以下のような点も考慮してください。
- 侵入犯罪防止のために、土地内に死角になる場所をつくらない
- 人感センサーつきのライトを設置
- 防犯カメラ・広範囲を確認できるカメラ付きインターホンを設置する
- 駐輪場は土地の奥に配置するor自転車も置けるガレージをつくる
- 道路・歩道から見通しの良い場所に物をおかない(ガレージをつくって収納する、玄関土間を広くして収納スペースを確保するなど)
家づくりの際に活用できる防犯対策を、こちらの記事で確認できます。
〈関連ページ〉家を要塞化する3つの防犯対策|玄関が見えない・高い塀で外から見えないなど外観デザインの事例も紹介
茨城県でマイホームを検討していて、土地探しの段階でお悩みの方は、ノーブルホーム粋(SUI)へお問い合わせください。
土地探しの段階からご家族をサポートしており、豊富な社有地の中から、ご希望条件に合う土地を提案することも可能です。
角地に家を建てるQ&A

最後に、角地に家を建てることを検討しているご家族から、ノーブルホーム粋(SUI)がよくいただく質問・回答を紹介します。
Q.角地は、風水では吉or凶どちら?
A.風水では「角地=吉or凶」となることはなく、土地の状況・間取りなどの総合的な状況から吉凶を判断するのが一般的です。
風水を簡単にいうと、「人間が自然から良い影響を受けるための術」ですよね。
風水では、「自然の良い影響を受けられるか」「清浄な状態を保てるか」といった点に重点を置いて吉凶を判断するケースが多いことを、土地選び・家づくりの参考にしていただけると幸いです。
Q.角地は太陽光発電の発電量が多い?
A.道路が南東・南西の角地は太陽光発電の発電量が多い可能性が高くなりますが、実際の発電量は立地に左右されます。
「周囲に高層の建物がない」「土地が平坦で広い」といった条件の角地は特に発電量を期待できますが、日中でも日陰ができる土地の場合は、施工業者へ発電量のシミュレーションを依頼しましょう。
まとめ
「角地に魅力を感じているけど、子どもが道路へ飛び出すなど危ない面もある?」などの疑問や不安をお持ちの方へ、「角地のデメリットを取り除く方法」「角地のメリットをフル活用して住み心地の良い家を建てる方法」などを解説してきました。
今回ご紹介した情報を参考に、土地探しの段階からご家族をサポートしてくれる施工業者を選び、ご家族が安全で快適に過ごせる家を実現していただけると幸いです。