「住宅ローンは頭金or繰り上げ返済どっちが得か」は金利・資金状況で判断|頭金なしの住宅ローンも解説

住宅ローンは頭金or繰り上げ返済どっちが得か

※本コラムは、広く一般的な情報提供を目的としており、弊社のサービスに限らず、多くの方にとって役立つ内容を意識して執筆しています。
詳細なご相談や専門的なアドバイスが必要な場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

住宅ローンを利用するにあたって「頭金を出すor繰り上げ返済どっちが得なのか」の判断は、住宅ローン利用時の金利・ご自身の資金状況に応じて検討する必要があります。

判断を間違えると生涯の住居費が増える可能性があるため、注意しましょう。

今回は茨城県全域で多くのご家族の家づくりをサポートしてきた『ノーブルホーム粋(SUI)』が、ご自身の状況に応じて最小限の負担で住宅ローンを利用する方法を、わかりやすく解説します。

無理のない資金計画でマイホームを完成させるために、ぜひ最後までごらんください

「住宅ローンは頭金or繰り上げ返済どっちが得か」は金利・資金状況で判断

「住宅ローンは頭金or繰り上げ返済どっちが得か」は金利・資金状況で判断

「住宅ローン借り入れに頭金を出すor繰り上げ返済どっちが得か」は、「住宅ローン借り入れ時の金利が0.7%以上or未満どちらに該当するか」で検討するべきポイントが変わります

【金利0.7%以上の住宅ローン】頭金を出す

住宅ローン借り入れ時の金利が0.7%以上の場合には、頭金を出して元金を最小限にすることで総支払額を抑えられます

0.7%を境にして「頭金を出す」という判断をするべき理由は、金利0.7%以上で住宅ローンを利用すると、住宅ローン減税の恩恵を受けられないためです。

【住宅ローン減税とは】

住宅ローンの元金が最も大きい借り入れ当初の一定期間(13年間)に、金利負担を「所得税の減税」というかたちで支援する減税制度です。

住宅ローン減税額は【年末の住宅ローン借入残高×0.7%(上限21〜31.5万円)】なので、住宅ローン借り入れ時から13年間の金利によって恩恵を受けられる額が変わります

  • 金利0.7%以上の場合:「住宅ローン減税額<金利負担額」となり、支払った金利の一部が減額されるイメージ
  • 金利0.7%未満の場合:「住宅ローン減税額>金利負担額」となり、支払った金利額を超えて所得税が減額されるイメージ(1年間で支払った所得税の一部or全部が返金される)

住宅ローン利用時の金利が0.7%以上の場合は、住宅ローンの総支払額を抑えることが生涯の住居費負担を抑えることにつながるため、頭金を出して元金を最小限にする資金計画を検討しましょう

(例)5000万円の家を購入するにあたって、全期間固定金利1.5%の住宅ローンを利用。500万円の資金がある。

試算の結果:頭金を500万円出すことで、総支払額を約480万円抑えられます。

  • 頭金を500万円出す場合の住宅ローン総支払額:57,868,729円
  • 頭金なし、10年後に500万円を繰り上げ返済する場合の住宅ローン総支払額:62,783,823円

※「元利均等、ボーナス払いなし、借入期間35年」の条件で試算しています。また繰り上げ返済の試算時には、計算の便宜上、一部の端数を切り捨てて試算しています。

【金利0.7%未満の住宅ローン】資金状況で判断

「住宅ローンは頭金or繰り上げ返済どっちが得か」は金利・資金状況で判断

一方で、住宅ローン借り入れ時の金利が0.7%未満の場合には、金利が低いほど住宅ローン減税の恩恵が大きくなります

そのため、「頭金として用意していた資金を繰り上げ返済にまわして、住宅ローン減税の恩恵を受ける」という選択を検討できます

資金状況をいくつか想定して、資金計画例を紹介します。

  • いつでも現金一括で残債を支払える場合
  • 頭金・頭金以外の資金ともに十分お持ちの場合
  • 頭金はあるが、頭金以外の資金は少ない場合

住宅ローン減税終了後に現金一括で住宅ローン残債を支払える場合

住宅ローン減税終了後に現金一括で住宅ローン残債を支払える場合には、以下のような資金計画で住宅ローンを利用することで、住宅ローン減税の恩恵が大きくなります

【なるべく低金利で住宅ローンを借り入れ→住宅ローン減税終了と同時に一括で繰り上げ返済】

ただし、元々住宅ローンを利用する必要がなく家を現金一括で買える状況の場合には、考え方が変わります

住宅ローン借り入れ時・一括繰り上げ返済時に発生する以下のような諸費用も含めて「住宅ローン減税の恩恵があるか」を検討してください。

  • 金融機関に支払う手数料
  • 保証料
  • 登記費用 など

「手元に資金を残して別の方法で運用する」などの目的がある場合を除いて、諸費用によって住宅ローン減税の恩恵が小さくなるorなくなる可能性があります。

こちらの記事で、家を現金一括で買う場合に抑えられる諸費用の具体的な内容などを確認できます。

頭金・頭金以外の資金ともに余裕がある場合

「現金一括で住宅ローン残債を支払うのは難しいけど、頭金・頭金以外の資金ともに余裕がある」という場合には、以下のような資金計画で住宅ローンを利用することで、住宅ローン減税の恩恵が大きくなります

【なるべく低金利で住宅ローンを借り入れ→住宅ローン減税終了後に、頭金として用意していた額を繰り上げ返済→必要に応じて住宅ローンの借り換えを検討】

住宅ローンの借り換えを検討する必要があるのは、「既に金利が上昇している場合」「金利上昇の不安が強い場合」です。

その時点の家計を改めて見直し、金利上昇をどの程度まで受け入れられるかを検討したうえで、「残期間を固定金利で借り換える」などを検討してください。

頭金はあるが、頭金以外の資金は少ない場合

「住宅ローンは頭金or繰り上げ返済どっちが得か」は金利・資金状況で判断

「頭金はあるけど、頭金以外の資金は少ない」という場合には、「住宅ローン借り入れ時に必ず現金支出が必要な諸費用の支払いがある」点に注意が必要です

【諸費用とは】

家の建築費用以外の以下のような費用のことで、諸費用の目安は総予算額の8〜15%ほどです

  • 土地購入時に不動産業者へ支払う仲介手数料
  • 登記費用
  • 不動産取得税
  • 火災保険料・地震保険料 など

頭金・諸費用のための資金がある場合には、以下のような資金計画で住宅ローンを利用することをおすすめします。

【なるべく低金利で住宅ローンを借り入れ→住宅ローン減税終了時の資金状況・今後の収入の変動を改めて見直したうえで、頭金として用意していた額を繰り上げ返済するかどうか検討】

一方で、諸費用のための資金がない場合には、頭金として用意していた資金を諸費用にまわす必要があります

住宅ローン減税終了時の繰り上げ返済は、長期的な視点で「臨時の出費(お子さまの教育費・家のリフォーム費用など)がある場合に困らない額を手元に残す」ことを考慮して検討してください。

ちなみに、金融機関は住宅ローン以外のさまざまなローン商品を提供していますが、住宅ローンは最も低金利・収入に対する借り入れ倍率が大きいローン商品です

臨時出費の際にほかのローン商品を利用すると金利負担が大きいことも念頭に置いて、手元に残す額を検討していただけると幸いです。

「住宅ローンを利用する際に頭金or繰り上げ返済どっちが得なのか」は、金利0.7%を境に判断が変わります

また金利0.7%未満での住宅ローン借り入れが可能な場合は、住宅ローン減税の恩恵を受けながら、資金状況に合わせて繰り上げ返済を検討しましょう。

茨城県で家づくりを検討中の方は、ノーブルホーム粋(SUI)へお問い合わせください。

資金計画・土地探しの段階から、ご家族をサポートいたします

頭金なしの住宅ローン(フルローン)を選択するメリット・デメリット

頭金なしの住宅ローン(フルローン)を選択するメリット・デメリット

ここで、周囲の方から「住宅ローンはフルローンが得」という話しを聞いて、本当なのかを知りたいとご希望の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

フルローンにはメリット・デメリットがあり、ご家族の価値観に応じて判断が変わります

【フルローンの主なメリット】

  • 資金を手元に残して臨時の出費に備えられる
  • 手元に残した資金を住宅以外の投資商品・ビジネスなどにまわして、分散投資することも可能
  • 頭金・繰り上げ返済資金を貯める期間なく、家を建てられる
  • 良い物件がある場面で、機会を逃さず取得できる

【フルローンの主なデメリット】

  • 借り入れ額が大きくなるため、金利負担額・月々の返済額も大きくなる
  • 借り入れ額が大きくなると収入に対する返済負担率が上がり、審査に通過しないケースがある
  • 収入に対する返済負担率が高い場合は、ほかのローンを利用する場合の審査に影響する可能性がある
  • 金融機関の手数料が借入額に連動して決定される場合は、諸費用の支払い負担も大きくなる
  • 住宅ローンの借入限度額が、借り入れしたい額を下回るケースがある

フルローンでの住宅ローン借り入れは可能なので、資金状況に応じて利用を検討してください

将来の金利上昇・収入変動に対する不安やストレスを強く感じる場合には、長期的な視点で「無理なく返済が可能か」を慎重に検討することをおすすめします。

頭金・繰り上げ返済の額を決める方法

頭金・繰り上げ返済の額を決める方法

次に、頭金・繰り上げ返済の額を決める方法も確認しましょう。

大きな支出となるため、家計に支障が生まれないように額を決める必要があります。

頭金・繰り上げ返済の額を決める方法

住宅金融支援機構のフラット35を利用した方の統計データによると、土地付注文住宅を利用した方の頭金の平均額は473.8万円です

頭金・繰り上げ返済の額は「貯蓄できる額+親族からの援助額」で決めるのが一般的で、計画的な貯蓄が可能な場合は、以下のような目安になる情報も参考になります

  • 借り入れ額の10%程度
  • 年収の半分程度
  • 手元資金の30%程度 など

ただし、ご家族の家計は1軒ごとに違うため、収入・家計に対して無理のある資金計画になることを避けながら適切な額を検討してください。

また以下のような状況の場合には頭金の目安とするべき額が明確なので、計画的な貯蓄が必要になると考えておきましょう。

  • 金融機関から提示された借り入れ限度額が、借入希望額よりも少ない
  • 返済シミュレーションをしたときに、明らかに返済が難しいと感じる

繰り上げ返済後の住宅ローンの取り扱い

繰り上げ返済後の住宅ローンの取り扱いは、金融機関によって違います

  • 借入期間が短縮される
  • 返済額を計算しなおし、月々の返済額が減額となる

ご家族の状況によって利便性が良い取り扱いがあると思いますので、複数の金融機関を検討している場合には、繰り上げ返済後の住宅ローンの取り扱いも確認しましょう。

(例)

  • 住宅ローンの借り入れ期間中に定年を迎えるため、借入期間短縮の方が利便性がいい
  • 定年後も働くが収入が減少するため、月々の返済額が減額されるほうが利便性がいい など

住宅ローンQ&A

住宅ローンQ&A

最後に、住宅ローンの借り入れ方法などにお悩みの方から、ノーブルホーム粋(SUI)がよくいただく質問・回答も紹介します

住宅ローンの借り入れ方法を専門家に相談したい

住宅ローンの借り入れ方法を相談できる窓口は、主に以下のとおりです。

  • ファイナンシャルプランナー
  • 金融機関のローン相談窓口
  • 施工業者が開催している資金計画相談会 など

高価格帯の家づくりを検討中の方は、資金計画に関する情報をこちらの記事で確認できます

住宅ローンの借り入れは若いうちorまとまった資金を貯めてからどちらがいいの?

20代など若いうちに住宅ローンを借り入れすると、「返済期間を長く設定できるため、月々の返済額を抑えられる」「早く住宅ローンを完済して、別の目的で貯蓄を始められる」などのメリットがありますが、収入変動・ご家族構成などの予測が難しく不安を抱えながら住宅ローン返済がスタートするといったデメリットもあります。

一方でまとまった資金を貯めてから住宅ローンを借り入れすると、「頭金や繰り上げ返済で住宅ローンの支払総額をコントロールしやすい」点がメリットですが、「貯蓄期間中に希望条件に合う不動産物件を取得する機会を逃す」といったデメリットもあります。

2011年以降から不動産の市場価格は上昇し続けていて、今後の市場動向は予測が難しい状況ですので、「ご家族が必要性を感じたときに、無理のない資金計画での住宅ローン借り入れが可能か」を検討することをおすすめします

変動金利・固定金利どちらを選ぶべき?

変動金利・固定金利どちらを選ぶべきか

「変動金利は低金利で住宅ローンの支払総額を抑えられる」「固定金利は一定期間、金利上昇の不安なく住宅ローンを利用できる」といった点が魅力ですが、現在は金利変動が予測できるため、変動金利or固定金利の判断が難しいですよね。

選択はご家族の価値観によりますが、変動金利を検討する際には以下の点がポイントとなります

  • 5年ルール・125%ルール※を適用している金融機関を選択すると、急激な金利変動を避けられる
  • 変動金利上昇時にどの程度の返済額まで受け入れられるか」を決めておく
  • 変動金利から固定金利への借り換えをする際に審査があるので、利用中のローンの滞納をしないように(信用情報が審査に影響しないように)注意する
  • 変動金利から固定金利への借り換え時に手数料などの諸費用が発生するため、諸費用負担が少ない金融機関を選択する

※「5年ルール」は5年毎に金利が変動するルール、「125%ルール」は金利が変動しても変動前の125%以上にはならないルールのことです。

住宅ローンの審査に通るか不安

住宅ローンの審査は年収・勤続年数・年齢など一般的な審査項目のほかに、金融機関独自の審査基準もあります。

金融機関独自の審査基準は公表されていないため、住宅ローンの審査に通るかどうかは、仮審査を受けてみないと予測できません

一度仮審査で断られた場合には、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談しながら再度チャレンジする方法もあります。

こちらの記事で、「年収に対する借入可能額」の考え方を確認できます。

茨城県で家づくりを検討中の方は、ノーブルホーム粋(SUI)へお問い合わせください。

資金計画・土地探しの段階から、ご家族をサポートいたします

まとめ

「住宅ローンを利用する際に頭金を出すor繰り上げ返済どっちが得なのか」の判断は、住宅ローン利用時の金利・ご自身の資金状況に応じて検討する必要があります

最適な判断はご家族の状況によって変わるため、ぜひいくつかの方法をシミュレーションしてください。

今回紹介した情報を参考にして、無理なく住宅ローンを返済できる資金計画をしていただけると幸いです。